40代になってから「夜勤がしんどい」と感じるようになった看護師さんは多いと思います。
私もそのひとりでした。
20代のころも別な職種で夜勤をしていましたが、少し仮眠をすれば体力が戻り、夜勤明けに遊びに行く余裕もありました。
でも40代になった今では、夜勤の疲れが翌日、さらにその次の日まで残るようになりました。
それに夜勤明けは異常に食欲が増して、ラーメンを食べたりドーナツをどか食いしたり…。
肌の調子も乱れがちで、そんな自分に自己嫌悪する日もありました。
それに何よりつらかったのは、子供との時間を楽しめないことでした。
夜勤明けは子供の習い事の付き添いや夜ご飯の準備をするのがやっと…
落ち着いて話を聞く元気もない。
土日も出勤のことが多く、子供が出かけたいと言っても付き合ってあげられない…
「このままでいいのかな?」と思いながら、夜勤を続けるたびに心が少しずつすり減っていきました。
そんな中で私は、「夜勤をやめる」という決断をしました。
夜勤を手放すことで収入は少し減ったものの、子供と過ごす時間と、自分の心身の健康を取り戻すことができました。
この記事では40代で夜勤を続けることの現実、そして夜勤なしという働き方を選んだ私の体験をもとに、「無理をしない看護師の生き方」についてお話しします。
夜勤を続ける40代看護師の現実
夜勤は若いうちは何とかこなせても、年齢を重ねるにつれて体への負担が大きくなります。
私は20代のころ、別の業界で夜勤をしていました。
その頃は少し仮眠すれば体力が戻り、夜勤明けでも平気で遊びに出かけられていました。
でも、看護師になって夜勤を続けるうちに、回復しない疲れ、眠っても取れないだるさを感じるように…
特に40代半ばになってからは、夜勤明けの一日を「何もできずに終える」ことが増えました。
夜勤を続けると、生活リズムが乱れるだけでなく、ホルモンバランスの変化、肩こり、頭痛、集中力の低下など、さまざまな不調が積み重なっていきます。
私の場合は、慢性的な疲労に加え、食生活も乱れていました。夜勤明けは食欲が暴走して、ラーメンや甘いものを衝動的に食べてしまう。
一時的に満たされても、後から「また食べすぎた」と自己嫌悪に陥ることの繰り返しでした。
何よりも気になっていたのは、子供と過ごす時間が圧倒的に減っていたことです。
子供の学校行事やちょっとした会話、帰宅後の「今日こんなことがあったよ」という話をゆっくり聞いてあげられない。
シフト制なので土日も仕事で子供と出かけてあげることもできない。
母親としての役割を果たせていない気がして、心の中にモヤモヤが積もっていきました。
年齢とともに感じた体と心の変化
夜勤は若いころには「頑張ればできる仕事」でしたが、40代になると「無理をすると体に返ってくる仕事」に変わっていきました。
以前は仮眠を1〜2時間とれば体力が回復しましたが、今では一晩中の勤務を終えると、翌日も頭がぼんやりして体が重い。
どんなに早く寝ても疲れが取れず、朝から倦怠感を感じるようになりました。
心にも変化がありました。
疲れている時は子供との関わりの中でイライラしやすくなったり、仕事でミスをした自分を必要以上に責めたり。
本当は看護師という仕事が好きなのに、仕事そのものを「つらいもの」と感じてしまう日が増えました。
年齢を重ねてから看護師になった私は、体力的にも新人時代は大変でしたが、それ以上に“無理をしない勇気”を持つことの大切さを学びました。
夜勤を続けることで得られるお金や経験よりも、健康でいられること、笑顔で子供と接することの方が、今の私にはずっと大事です。
夜勤なしを選んで気づいた大切なこと
夜勤なしの働き方を選んだことで、私の生活は大きく変わりました。
まず、子供と過ごす時間が確実に増えたこと。
土日休みになったことで、休日の予定を一緒に立てたり、夕食をゆっくり食べながら会話を楽しんだり。
これまで見逃してきた小さな成長を感じられるようになりました。
次に、体調が安定したこと。
朝起きて夜寝るという当たり前の生活リズムを取り戻したことで、肌の調子や睡眠の質まで良くなりました。
「こんなにも体って正直なんだ」と思いました。
夜勤をやめる決断は勇気がいります。
夜勤手当がなくなれば収入は減りますし、職場の選択肢も限られます。
でも私は、転職後の生活の中で「少しの収入減よりも、得たもののほうがずっと大きかった」と実感しています。
夜勤なしでも働ける職場はたくさんあります。
詳しくは、他の記事でも紹介していますが、
自分に合った環境を探すことで、看護師として無理のないキャリアを続けることができます。
40代からの看護師キャリアをどう考えるか
40代で夜勤をやめることは、キャリアを諦めることではありません。
むしろ「これからどう働きたいか」を見つめ直す良いタイミングです。
病棟でがむしゃらに頑張っていた時期があったからこそ、今は自分と家族の時間を大切にできる。
夜勤をしない働き方に切り替えたことで、仕事の幅も見え方も変わりました。
「もう若くないから」と感じてしまうこともありますが、看護師は年齢を重ねても必要とされる職業です。
経験や人間力が求められる場面も多く、40代だからこそできる看護もあります。
無理をしすぎて体や心を壊す前に、働き方を見直してみてください。
夜勤をやめることは“退く選択”ではなく、“続けるための選択”です。
おわりに
40代で夜勤を続けるのは、想像以上に体にも心にも負担がかかります。
私自身、夜勤をやめたことで子供との時間が増え、笑顔で働ける日々を取り戻せました。
「夜勤をやめたい」「でも収入が不安」
そんな葛藤を抱えている方へ。
一度、今の働き方を見直してみてください。
夜勤を手放しても、看護師としての道はたくさんあります。
自分の健康と家族の時間を守る働き方を、探してみてくださいね。