看護師として働きながら子育てをしていると、仕事と家庭の両立に悩む瞬間が必ずありますよね。
シフト制の勤務、夜勤、休日出勤…。
子供の体調不良や行事など、想定外の出来事が多い日々の中で、「本当にこの働き方を続けられるのか」と感じたことはありませんか。
私自身、シングルマザーとして夜勤をしながら働いていた時期がありました。
当時は睡眠もままならず、子供と過ごす時間も限られている。
それでも看護師を辞めなかったのは、「やりがいをもって働く母の背中を子供に見せたい」という気持ちがあったからです。
そして、転職を機に働き方を見直したことで、ようやく「仕事も家庭も大切にできる生き方」に近づけました。
この記事では、子育て中でも続けやすい看護師の職場を7つ紹介します。
それぞれの働き方の特徴、メリット・デメリット、実際に転職活動をしてみてわかったリアルな部分も含めてお伝えします。
1. 外来勤務|家庭のリズムに合わせやすい定番の働き方
外来は子育て中の看護師に人気の職場の1つです。
基本的に日勤のみで、夜勤や休日出勤がほとんどありません。
勤務時間は8:30〜17:00前後で、保育園の送迎に間に合うケースも多いです。
ただ、私が前にいた職場で聞いてみたところ外来はパート勤務の方が多く、正規職員は残業になるケースが多いという面もありました。
私は転職活動中、外来勤務を第一希望にしていました。
患者対応が中心で、病棟よりも急変リスクが少なく、心身の負担も軽い印象でした。
外来勤務は子育て世代の“王道”ですが、採用枠が限られているため、転職サイトで早めに情報を押さえるのがおすすめです。
2. クリニック勤務|アットホームで柔軟な働き方が可能
クリニックは医師との距離が近く、少人数で運営されているところが多いです。
自宅近くで探すことも可能なので通勤時間が短くできる可能性も高くなります。
外来と似ていますが、規模が小さい分、スタッフ間の協力体制が強くなる印象です。
雰囲気が合って「転職してよかった!」っていう先輩もいますが、職場の人間関係が密になりやすいので、院長や看護師の同僚など合わない人がいた場合は精神的負担が大きくなりがちです。
また、1勤務看護師が1人しかいない場合もあるので急なお休みは取りにくい面や人気のクリニックでは診察が終わらず残業が増えがちな場合もあります。
残業代の扱いが時間給できっちり出る場所もあれば、基本給に入ってるケースもあるので事前の確認が必要です。
午前勤務やパート勤務など、柔軟な働き方ができる点は魅力です。
私の知人は、皮膚科クリニックでパート勤務をしています。
9:00〜13:00の勤務で、午後は子供の習い事に付き添っているそうです。
家庭とのバランスを取りやすい、理想的な働き方だと話していました。
3. 訪問看護ステーション|高収入とやりがいを両立できる職場
転職活動をしてみて訪問看護は「夜勤なしでも高収入を維持できる数少ない働き方」だと感じました。
一人で利用者さんの自宅を訪問し、医療的ケアや療養支援を行います。
病院と比べて利用者さんの生活の場でじっくり向き合えるのが魅力です。
スケジュールが比較的固定されており、子育て中でも続けやすい環境でもあります。
ただし注意したいのが、オンコール対応。
訪問看護ステーションもいくつか面接を受けました。
小規模でオンコールはリーダー格のスタッフのみで回しているところもあれば、大手だとグループ全体でエリアごとに担当するので年数回だというところもありました。
オンコールがある方が手当がついて給与が高くなるという面もありますが、小さい子を残して深夜に出かけるのが難しいなどの事情もありますよね。
オンコール免除がある事業所もあるので事前の確認が必要です。
私が転職を考えていた時、転職サイトの担当者さんから「小さい子供がいるなら日勤のみの勤務でも大丈夫」と言われました。
家庭の事情に合わせてシフトを調整できるところが多く、ママナースにとって現実的な選択肢だと感じました。
4. 検診センター|安定した勤務時間で生活リズムが整う
検診センターは、企業や自治体の健康診断を行う職場です。
業務は採血、測定、診察介助など命に関わる処置が少なく、精神的な負担が軽いのが特徴です。
勤務時間はほぼ固定で、8:30〜17:00前後で夜勤や休日出勤はありません。
子育て中でも安定して働ける環境が整っています。
転職活動前は、働きやすさを重視して興味があった職種だったんですが、面接には至りませんでした。
主な理由は年齢。
40代、未経験で採用されるのは難しいと転職サイトの担当者さんからの助言があったんです。
100%無理ということではないので、履歴書を出してみてもいいとは思いますが、そういう傾向があることは頭においておいた方がいいと思います。
5. 訪問診療クリニック|医師同行で安心して働ける日勤職場
訪問診療クリニックは、医師と一緒に患者宅を訪問し、診察のサポートを行う仕事です。
医師が同行するため、医療判断を任される不安が少なく、ブランク明けの看護師にも人気があります。
勤務は日勤のみで、看護師はオンコールなしの職場もあります。
「外回り中心の仕事でも医療の現場に関わりたい」という方に向いています。
訪問診療は在宅医療の需要が高まる中で、今後も安定した求人が期待できる分野です。
6. 施設看護師(介護施設・特養・デイサービス)
施設勤務は、医療処置よりも健康管理や生活支援が中心になります。
夜勤ありの施設もありますが、日勤常勤や日勤パートの募集も多く見られます。
特にデイサービスは日中のみの勤務で、利用者のバイタルチェックや服薬管理、レクリエーションのサポートなどが主な仕事です。
子供の行事や急な体調不良にも理解のある施設が多く、ママナースが多く働いています。
高齢化に伴い求人数は豊富な職場です。
7. 手術室勤務(条件付きで夜勤なしも可能な可能性)
転職するまで知らなかったんですが、手術室は「夜勤なし勤務が可能な場合がある」職場です。
緊急手術に対応する病院ではオンコール体制や夜勤勤務がありますが、経験を積むまでの数年間は免除されるケースが多いです。
当初は「なぜオペ室?」と思いましたが、結果的には日勤のみ・日祝休みという理想的な環境で働けています。
正直なぜこの配属になったのかいまだによくわかりませんが、私は自分の希望した働き方ができており満足しています。
ただ勉強はかなりハードで、器械出しは立ちっぱなしで腰にもくるのでおすすめかと言われるとそうとも言い切れません。
専門的なスキルを身に付けたいという気持ちもあったので、やりがいを感じながら働けています。
子育てしながら働くために大切な考え
子育て中に働く上で最も大切なのは、「完璧を目指さないこと」だと感じています。
仕事も家庭も100%頑張ろうとすると、どちらかで無理が出てしまいます。
私は転職してから、以前より家族との時間を優先するようになりました。
その分、仕事では「仕事時間中にできることを丁寧に」「チームに貢献する意識」を大切にしています。
また、職場選びの際は「子育てに理解のある環境か」を確認することが重要です。
勤務条件だけでなく、ママナースが多くて助け合う環境があるかなど人間関係やサポート体制が働きやすさを大きく左右します。
転職で後悔しないために意識したいこと
転職を成功させるには、「自分が何を優先したいのか」を明確にすることが第一歩です。
収入、勤務時間、休みの取りやすさ、通勤時間など、何を妥協できて何を守りたいのかを整理することで、迷いが少なくなります。
また、求人情報だけで判断せず、転職エージェントを通じて内部の雰囲気や残業状況を確認するのも大切です。
私は3つの転職サイトに登録し、比較しながら今の職場に出会いました。
複数のサイトを併用することで、より良い条件を引き出せる可能性があります。
おわりに
子育てをしながら看護師として働くことは簡単ではありません。
それでも、自分に合った職場を選ぶことで、仕事も家庭も大切にできる働き方は実現できます。
夜勤をなくすことで得られる「時間の余裕」や「心の安定」は、子供にとっても母親にとっても大きな財産です。
無理をして頑張り続けるよりも、「続けられる働き方」を選ぶことが、結果的に長く看護師を続けられる一番の近道だと感じています。