「手術室って、未経験でも転職できるの?」
実は、手術室は自分から「行きたい」と思って選んだ職場ではありませんでした。
転職エージェントの担当者さんに私の希望や興味を伝えたところ、紹介されたのがきっかけでした。
40代・手術室未経験。シングルマザーで子供が2人。
手術室の選択肢を提案された時は、「そんな条件で手術室に入れるのか」という不安の方が大きかったです。
でも実際に転職してみて、病棟での経験は手術室でも十分なアピールになるとわかりました。
この記事では、病棟から手術室に転職した私の体験をもとに、選考のリアル・手術室の働き方・転職してわかったことをお伝えします。
手術室への転職を考えている看護師さんの参考になれば嬉しいです。
手術室への転職を選んだ理由
①夜勤なしで働ける職場を探していた
40代になってから、夜勤を続けることへの限界を感じ始めていました。
体力的なしんどさもありましたが、シングルマザーとして子供2人を育てている身で、夜勤中の子供の不安や体調不良への対応が難しくなってきていたことが一番の理由です。
夜勤なしの職場として、クリニック・健診センター・訪問看護などを漠然と考えていましたが、手術室は自分では候補に入れていませんでした。
②エージェントから紹介されて初めて知った選択肢だった

担当者さんに「夜勤なしで働きたい」「病棟の経験を活かしたい」という希望を伝えたところ、「手術室はどうですか?」と提案されました。
自分では思いついていなかった選択肢で、正直かなりびっくりしましたし、戸惑いもありました。
「病棟経験がしっかりあれば手術室への転職は十分に可能で、むしろ即戦力として評価されやすいですよ」という説明を聞いて、初めてその可能性を考えるようになりました。
自分1人で求人を探していたら、手術室という選択肢には辿り着けていなかったと思います。
40代・未経験でも手術室に転職できるのか
①病棟経験がアピールになると言われた
「手術室未経験の40代」と聞くと不利に見えますが、採用側の視点は少し違うとエージェントさんからは説明されました。
病棟で積んできた経験、急変時の対応力、チームで連携しながら動く力、患者さんへの対応力。こういったことは、手術室でも必要とされるスキルです。
「手術室のことは入ってから覚えてもらえればいい。病棟経験がある人の方が即戦力になりやすい」という考え方の職場もあります。
担当者さんから「自分には何もない」と感じていた私に、「それは十分なアピールになります」と言ってもらえたことは、転職への大きな転換点でした。
自分では当たり前だと思っていた経験が、客観的に見るとアピールになるということは、1人で転職活動をしていては気づきにくいことです。
②実際の選考はどうだったか
選考では、これまでの病棟でどんな経験をしてきたか、どんな理由で転職を考えているか、手術室でどう働きたいかを中心に聞かれました。
「手術室の経験がないこと」を理由に落とされる、ということはありませんでした。
シングルマザーで急な休みが必要になることも、最初から正直に伝えました。
それを理解した上で採用してくれる職場かどうかを確認することの方が、長く働けるかどうかに直結すると思っていたからです。
手術室の働き方、転職前に知っておきたいこと
①夜間対応は「夜勤型」と「オンコール型」がある
手術室はオンコールが必須と思っている方も多いかもしれませんが、実際には職場によって夜間の対応方法が異なります。
- オンコール型:緊急手術が入った場合に自宅から呼び出される。日中は日勤のみで、夜間に緊急対応がある
- 夜勤型:通常の夜勤シフトがある。緊急対応はその日の夜勤者が担当するため、呼び出しはない
私が今働いている職場は夜勤型です。
オンコール型のように自宅から突然呼び出されることがないので、生活のリズムが読みやすいと感じています。
夜勤型の職場だと「夜勤をしなければいけないのでは」と心配になるかもしれませんが、職場によって実態はかなり違うようです。
私が働いている病院では、夜勤手当の面から夜勤を希望するスタッフが足りており、子供がいるまたは体調面などの理由で夜勤を希望しないスタッフの意向はきちんと反映されています。
私自身も、当面は夜勤をしない方向で働いています。
子育て中などでオンコール対応が難しい場合は夜勤型の職場の方が働きやすいと思いますが、夜勤の実態(強制されるかどうか・スタッフの意向が反映されるか)は職場によって異なります。
エージェントを通じて事前に確認しておくことをおすすめします。
②残業はゼロではないが、働いた分がしっかり出る
「手術室は残業が多い」というイメージを持っている方もいるかもしれませんが、実際には思っていたほどではありません。
早く終わって退勤時間前にはほとんどのスタッフが手術が終わっていることもあります。
しかし、手術が長引けば日勤者がそのまま対応することもあり、終電がなくなる時間になったこともあると聞いています。
ただ、病棟の残業と大きく違うと感じているのは、働いた分の残業代がきちんとつくということです。
病棟では、記録が終わらないまま残業になっても残業申請がしにくい雰囲気がありました。
「サービス残業」が当たり前のように続いていたのが正直なところです。
手術室の場合、実際に業務をしているから残業が発生するという構造になっています。
残業があっても、働いた分に対してきちんと対価が払われることへの納得感はあります。
転職してわかったこと
①良かったこと
夜勤がなくなったことで、子供との生活リズムが安定しました。
日曜日は基本的に休みで、学校行事や通院で平日に休みをもらうことも以前より取りやすくなっています。
仕事の進め方についても、病棟とは違う良さがあります。
手術室でも多重課題はありますが、病棟のようにひっきりなしにナースコールが鳴り続けるということがありません。
目の前の患者さん1人に集中できる環境は、私にとってはとても対応しやすいと感じています。
「手術が終わった」という区切りがある点も、気持ちの切り替えがしやすいです。
先ほど書きましたが残業代がきちんとつく点も、長く働いていく上で大切なことだと実感しています。
②大変だったこと

正直に言います。
転職してからの1年間が、看護師になってから一番勉強した1年でした。
病棟勤務とは全く違う業務の連続で、担当する領域も広いです。
器械の名前、術式ごとの流れ、外科系・産婦人科・泌尿器科など診療科によって全然違う内容を覚えていく必要があります。
「手術室は残業も少ないし、楽そう」という気軽な気持ちで入ると、続けることが難しいと思います。
学ぶことへの意欲と、わからないことを聞ける素直さがないと、正直しんどいです。
みんなにおすすめするかと言えばそうとは言えないです。
それだけ大変ではありますが、勉強した分だけ確実に力がついていく手応えもありました。
1年を乗り越えてからは、少しずつ自分の仕事の幅が広がっていく感覚があります。
「大変だけど、やりがいがある」というのが手術室転職の正直な感想です。
手術室への転職を考えている方へ
手術室への転職を考えているなら、以下の点を事前に確認しておくことをおすすめします。
- 夜間対応は夜勤型かオンコール型か(子育て中ならオンコールなしの職場が働きやすい)
- 新人・未経験者へのフォロー体制はどうか(教育担当がつくかどうか)
- 担当できる診療科の幅と、習得までのスケジュール感
- スタッフ数と急な休みへの対応(子育て中は特に重要)
こういった情報は求人票だけではわかりません。転職エージェントを通じて事前に確認できると、入職後のミスマッチを防ぎやすくなります。
40代・未経験でも、手術室への転職は不可能ではありません。
おわりに
病棟から手術室への転職は、想像していたよりずっと大変でした。
でも、夜勤なしで生活リズムが安定したこと、働いた分の対価がきちんと出ること、
そして1年間で確実に力がついたことは、転職してよかったと思える理由です。
「未経験だから無理」と思わずに、まず情報を集めてみることをおすすめします。
このブログが、あなたの転職活動の参考になれば嬉しいです。