「辞めたい、でも辞められない……」
そう思いながら働き続けている看護師の方は、きっとたくさんいると思います。
先日、「看護職の85%が辞めたいと感じている」というニュースを見ました。
正直な感想は、「それ以上いるんじゃないか」でした。
職場環境に満足して働いている人が、いったいどれだけいるんだろう、と。
この記事は、病棟で「辞めたい」と思いながらもなかなか動けなかった私が、実際に転職してどう変わったかを書いたものです。
同じように感じている方の、何かひとつのヒントになれば嬉しいです。
「辞めたい」と感じていた病棟時代

病棟で働いていたとき、勤務中はずっと何かに追われていました。ナースコールが鳴り続ける中で、フットセンサーへの対応、オペ出し、検査の搬送……。
正直、手が全然回っていませんでした。
そのころ、患者さんが転倒して看護師の責任が問われるニュースを何度か目にしました。
人手が足りない中で起きた転倒なのに、看護師個人の責任にされる。
理不尽だと思ったし、「自分もいつかそうなるかも」という怖さも正直ありました。
それより何よりしんどかったのは、患者さんとちゃんと向き合えていないという感覚でした。
もっと話を聞きたい、ゆっくり関わりたい。
そう思っていても、やらなきゃいけないことが次々あって、患者さんのそばにいられる時間がほとんどありませんでした。
「これって自分がやりたかった看護なのかな」と、何度も思いました。
それでも動けなかった理由
辞めたいという気持ちはあっても、なかなか転職に踏み出せずにいました。理由はふたつありました。
ひとつは、夜勤手当がなくなることへの不安です。シングルマザーとして子どもを育てている中で、夜勤手当は生活を支える大事な収入でした。転職して夜勤がなくなれば、その分の収入が減る。それが怖くて、踏み出せない理由のひとつになっていました。
でも、転職エージェントさんに相談したことで、給与水準高めの病院に転職できたため、考えていたよりずっと給与ダウンは低く抑えることができました。
もうひとつは、周りへの罪悪感です。ただでさえ人が少ない職場で、自分が辞めてしまったら残ったスタッフに迷惑をかける。そう思うと、辞めると言い出すことすらためらわれました。
でも今思うと、職場の人手不足は自分が何とかできる問題じゃなかったんですよね。
わかってはいたけど、なかなか割り切れなくて。
その罪悪感のせいで、動き出すのがずいぶん遅くなってしまいました。
退職を言い出すことへの不安については、こちらの記事にも書いています。
▶ 看護師の退職が言い出しにくい理由と、スムーズに伝えるための3つのポイント
転職してみて、変わったこと

転職して手術室で働くようになってから、日常がずいぶん変わりました。
ナースコールの連打も、フットセンサーへの対応もなくなりました。
「あの患者さん、また転倒しないか」という心配を抱えながら働く必要がなくなり、それだけで気持ちのゆとりが全然違います。
手術室は手術室で緊迫感のある手術に臨む緊張感や、非日常すぎる空間で働くストレスもあります。
でも、私にとっては手術室の方がやりがいを感じられています。
定時に帰れる日も増えて、病院を出るとまだ空が明るいことがあります。
それがこんなにも嬉しいことだとは、病棟で働いていたときには想像できませんでした。
子どもと過ごす時間も増えて、「今日どうだった?」と話を聞いてあげられる余裕が生まれました。
あのとき動いて良かった、と今は思っています。
「辞めたい」と感じているあなたへ
85%って、すごい数字だと思います。
でも私の感覚では、「それ以上いるんじゃないか」というくらいで、驚きというより「やっぱりそうだよな」という気持ちでした。
辞めたいと思いながらも動けない理由は、人それぞれあると思います。
私もそうでした。
でも、しんどいまま働き続けても、職場の状況はなかなか変わりません。
変えられるのは、自分が動くことだけでした。
転職するかどうかは、動いてみてから決めれば大丈夫です。
まずはエージェントに話を聞いてもらうだけでも、気持ちが少し楽になることがあります。
転職活動はノーリスクでできることについては、こちらの記事も読んでみてください。
▶ 転職は怖い。でも転職活動はノーリスクだった|看護師が一歩踏み出せた理由
おわりに
「辞めたい」と思うのは、おかしいことでも弱いことでもないと思います。
それだけしんどい状況で働いてきたということだと思うので。
怖くて動けない気持ちはよくわかります。
でもまず話を聞いてもらうだけでも、全然違います。
この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。